電気自動車:駆動バッテリーの冷却を試みる
EVは走行バッテリー温度が上昇すると充電効率が悪くなる
先日、EVステーション様が提供する「EV Manager EVM-01-USB(TECHTOM製)」を装着し、駆動バッテリーの温度が上昇するにつれて、充電効率が悪くなる事が目に見えて解るようになりました。以下のグラフをご覧ください。(青がSOC:電池残量[%]で、紫がHBT:最高電池温度でEVバッテリ(最も高温のセル)の温度を示しています)
生データはココよりDownloadできます
なお項目は以下の通りです。
項目 | 表示 | 単位 | 説明 |
---|---|---|---|
瞬間電費 | FE | km/kWh (k/kW) | 1kWhあたりの走行可能距離を0.5秒毎に表示更新 |
平均電費 | FE1 | km/kWh (k/kW) | 全走行の平均表示 (走行距離ベース) (任意のタイミングでクリア可能) |
消費電力 | PW | kW | 走行時の消費電力を0.5秒毎で表示 |
積算電力 | PW2 | kW | 全走行の消費電力 (任意のタイミングでクリア可能) |
電池残量 | SOC | % | 電池の残量 三菱は0.5刻み 日産は0.1刻み |
積算回生電力 | REP | kWh | 全走行の回生電力量の表示 |
最高電池温度 | HBT | ℃ | EVバッテリ(最も高温のセル)の温度 |
車速 | SPD | km/h | 速度の表示 |
走行距離 | Distance | km | 走行距離の表示 |
これらの情報から判断するに、バッテリー温度の上昇に伴い充電効率が落ちていると推測できます。これは電気自動車に限らずリチウムイオンバッテリーを使っている製品に共通して言える事で、例えばスマートフォンでも同様の事象が起きる事は、ご存知の方も多いと思います。
そこでスマホの充電対策と同様、EVバッテリーも冷却してみる事に致しました♪
まずはミニキャブMiEVの構造を調べる
まずミニキャブミーブのバッテリーがどの様になっているか調べました。以下はヤフオクで販売されていた中古バッテリーです。黒いプラスチックカバーで覆い、防水対策をしている様です。
次に三菱自動車が公開しているメンテナンスノートを見ると、助手席下から荷室下にかけて、上記の黒いバッテリーが積載されている事がわかります。
サーキュレータで冷やしてみる
まずは単純に扇風機(サーキュレーター)で冷やしました。助手席下の点検口を開けて風を送り込んでみます。
以下がEV Managerの走行ロガーデータです。なお冷やしたのは2回目と3回目の充電です。
うん(;・∀・) まったく効果ありませんね。。
いや正確に言えば、比較対象となるデータが無いので、効果があるのか無いのか判りません。同条件でサーキュレーターで冷やしていないパターンのデータも計測すれば、もしかしたら、ほんの少しは効果があるかも。。でも、以下の通り、この日の外気温は常に変化しています。
また運送業をやりながらデータを取得しているので、毎回走るルートも変化してしまいます。正直、完全に同条件のデータを取るのが難しく、効果の程は確かめられませんでした。
m(_ _)m
ただ上記グラフを眺める限り「焼け石に水」という言葉が正にピッタリの様な気がします(;^ω^)
じゃあ実際に水をかけてみよう!!
FB繋がりのEV仲間のひとり「cosmo speed」さんのウオッシャータンクを使った冷却装置をマネッコさせて頂きました。バッテリーのすぐ脇にあるウォッシャータンクのホースを外し、ホームセンターで購入した短いホースと取り換えて、黒いバッテリーカバーに直接水を掛けれる様にしてみました。以下の動画を再生してみてください。(音を出すと解りやすいかも)
そして、以下が実際に水をかけた時のEV Managerロガーデータです。
おや? 充電中に水をかけても温度は下がりませんでしたが、その後、走行したら温度が下がっています(; ・`д・´) これは効果があったのかな? 走行注の風で、水が気化して熱をとっていった可能性がありますね。ただ8月30日は曇りで、以下の通り全体的に外気温が低めでした。
つまり同条件では無いため比較対象にはなりませんね。結論としては効果はワカラン、という所です。それに20時ごろに充電した時の方が18時に充電した時よりも充填率が高い点も不可思議です。なぜなら18時に充電したニチコン(30kWh)の方が20時に充電した新電元(20kWh)より出力が高いからです。う~ん(;^ω^)電気自動車は、よく解らんなぁ。。
とりあえずサンプルになるデータが少なすぎるので、もっと沢山データを集めて、今後も傾向を分析していこうと思います♪
おまけ
FBで色々とアドバイス頂きました皆様、ありがとうございます♪