【DIYオフグリッド太陽光発電】構成を変更しバッテリーも新品に交換したら、電気自動車(ミニキャブミーブ)をSOC63%充電できました。

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もうすぐ「夏至」です。1年で1番日が長い夏至の日は理論上、発電量も1年で1番多くなるハズです。ちょうど一年前に報告した「DIYオフグリッドのソーラ発電で電気自動車を充電(約50%/日)」の測定を今年もやってみました。なお、この1年間の間、何回も充電し改良を重ねてきています。その結果、SOCは23.5%から86.5%と「63%増」、航続可能距離でいうと9kmから61kmと「52km増」と昨年より良好な結果が得られました♪ なお測定した日は6/9、充電したEV車両は「ミニキャブミーブ16kWhモデル」です。

測定前後のSOC値

充電開始前



充電完了後



測定結果のグラフ

ロガーで測定したデータを元にグラフを描写してみました。オフグリッド側4つのの鉛バッテリーのSOCグラフ形状が歪んでいますね。これは途中、電気自動車の充電速度を8Aから10Aに切り替えた為だと思われます。詳細については後述で考察しておりますので、ご興味がある方は下の方まで見てくださいな。

システムの全体構成

まず上記グラフのデータを測定方法をご紹介いたします。

測定機器など

電気自動車側の測定は以前より愛用している「EV Manager EVM-01-USB(TECHTOM製)」を利用しました。USBメモリに各データをCSVとしてロガーしてくれる優れものです。

またオフグリッド太陽光発電機側には今回「eLog-01(EPEVER製)」を利用しています。こちらは約10分おきに最大2万件(最大4.6ヵ月分)ロギングされ、保存されたデータはCSVファイルとしてUSB接続したパソコンへダウンロード可能です。

これらの機器を利用して得られたCSVデータを元にExcelで上記グラフを描写しております。

システム構成

変更前の構成は以前の記事をお読みください。今回、バッテリーを新品に交換しました。交換品は同じACDelcoのM31MFです。

その理由ですが、以前の接続方法では、たった1年半でバッテリーが劣化した為です。実は多くの方にご指摘頂いたのですが、それならそれで、どれぐらいでバッテリーが劣化するのか実験してみようと放置した結果、1年半、思ったよりは持ったのかな?という気もしています。でもM31MFを1年半でダメにしてしまうのは、やっぱり勿体無い話ですね。それで今回、オーソドックスな構成に戻しました。

なお今回4つ全部を交換してしまいましたが、ひとつづつテレコで入れ替えていくと、、どうやら死亡したバッテリーは一つだけだったようです。なので近日、このシステムのバッテリー数を6つに増設する予定で、残り1つはポータブル電源でも作ろうか思案中です。

また今回の実験で使用したインバーターは以前の「正弦波インバーター YB32000-24V(2,000W)」に戻してあります。その理由ですが、バッテリーを購入する前にまず原因切り分けとしてインバーターを交換してみた為です。どちらも1500W出力なので、今回、そのまま実験しちゃいました。

またEV充電器はお馴染みamazonで購入した「JRBRO」です。出力を16A/13A/10A/8A と4段階に調節でき、非力なオフグリッド発電でも安定して電気自動車を充電する事が可能です。



そしてソーラパネルは「ネクストエナジー社のNERP255P(多結晶255Wパネル)」です。なお我が家は店舗兼住宅です。屋根の周りに囲いを利用して単管パイプで突っ張っりパネルを6枚設置致しました。設置して1年半、台風が幾つか通過しましたが、ちゃんと無事です。ちなみに以前の計算間違いのまま、東2枚2直、西2枚2直、そして冬場は影がかかってしまう南2枚を2直とし、片側のコントローラに2並列で入力するという奇妙で恥ずかしい構成のままです(汗)。だってお金もったいないし、ちゃんと使えているので(笑)。



1回目の測定( 2021年6月9日 )

以下、エビデンスとして測定内容の詳細を記述します。

第一回目は2021/6/9に実施しました。この日は快晴で1日中ほとんど雲がありませんでした。

朝の8:00から電気自動車の充電を開始し、18:38まで充電する事ができました。23.5%から86.5%と「63%増」、航続可能距離でいうと9kmから61kmと「52km増」です。

実験開始時の値( 8:00 )



実験終了時の値(18:38)



なお充電量を増やす為、途中、10時~14時の間は「10A」で充電しました。それ以外の時間帯はソーラーパネルの発電量が少ないので、一番弱い「8A」で電気自動車を充電しています。

途中、10時付近で出力を8Aから10Aに増やす。

・時刻

・切替前(8A)

・切替後(10A)

途中、14時付近で出力を10Aから8Aに減らす。

・時刻

・切替前(10A)

・切替後(8A)

測定されたグラフ 1回目( 2021年6月9日 )

前述の通り、ソーラー発電側は「eLog-01(EPEVER製)」、EV側は「EV Manager EVM-01-USB(TECHTOM製)」の測定で得られたデータを元にグラフを描写してみました。

なおグラフの元データ等のエクセルファイルを以下に配置しておきます。ご興味のある方はダウンロードしてください。
Excelデータ及びグラフ(20210609)

上記グラフですが、青丸が電気自動車のSOCを示しています。対して、赤丸がオフグリッド発電によるソーラパネルの出力を表します。そして緑丸が、オフグリッド発電における鉛バッテリー4個のSOCの値です。
うーん(;^_^A、、緑丸のグラフが複雑な形になってしまいました(汗。 EVの充電量を増やす為とはいえ途中で10Aに切り替えた事が原因です。実は8Aから10Aに切り替える際に充電ガンを抜き差ししないといけないからです。充電ガンを抜き差しするという事は、その瞬間、負荷が無くなるという事です。ちなみに一般的にSOC(充電率)は電圧から算出されます。つまり充電ガンを抜いた瞬間、負荷が消え電圧が急上昇したという事です。これじゃまるで、いきなりバッテリー4個の充電残量が増えた様に見えるなぁW。なおグラフを見る限り15:30頃にも一度、充電が停止した様に見えます。これの原因は不明ですが、今回使用した「JRBRO」のEV充電器は、たま~に勝手に落ちる事があります。

さて次回の測定は、緑丸グラフ(鉛バッテリー4個のSOCの値)がシンプルにわかる様に、一律8Aのまま充電する方針としました。

2回目の測定( 2021年6月20日 )

2回目の測定した2021/6/20は少々、雲が出ています。ですが福岡は梅雨の最中ですが珍しく晴れた日なので、ほぼ夏至となる6/20に実験を実施いたしました。

・8時ごろ撮影

・11時ごろ撮影

・15時ごろ撮影

実験開始時は朝の8:00、電気自動車のSOC46%の状態から充電を開始し、17:40の時点でSOC100%に達してしまいました。

実験開始時の値



17:40頃にSOC100%に達する。



その後、100%に達しているのに充電は継続され続け、18:00を過ぎた時点でタイムアップと自分で充電ガンを抜きました。結果、SOCが43%->100%と「57%増」、航続可能距離は24km->63kmと「39km増」となりました。また「JRBRO」のEV充電器を見ると10時間充電し続け、積算値で3.565kWh充電できた様です。

実験終了時の値





測定されたグラフ 2回目( 2021年6月20日 )

ありゃりゃ(;’∀’)。 雲が多いと変なグラフになっちゃうんだな。。今回は時系列がわかる様に折れ線も追加しておきました。赤丸が表すソーラーパネル出力は完全に雲の影響を受けてますね。ただオフグリッド発電側の鉛バッテリー4個のSOC値は、もう少し滑らかになると思っていたんだけどな?。あ、そか、よく考えりゃ電気自動車に向かって8A(800W)で出力中だからかな? まるでソーラパネルの出力が減るとSOCまで減る様に見えますね。こんなに小刻みに充放電繰り返してたんだ(汗。もしかしたらバッテリーが劣化した原因、構成じゃなくてコレかもorz..。

他にもグラフから読み取れることがあります。もし雲一つない快晴であれば11時半ぐらいから14時半ぐらいまで鉛バッテリーのSOCが100%に張り付いている状況だとわかります。つまり、この時間帯は10A以上の出力で電気自動車を充電した方がロスは少なくなるという事です。

とはいえ変なグラフになってしまったなぁ、残念、折角の日曜日をつぶしてとったデータなのに。でも、これはこれで記録となるので記事に残しておくことにしました。後日、もし快晴で、かつ仕事が休みで、かつ電気自動車のバッテリーSOCが空っぽであれば、再実験する予定です~♪

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