太陽光発電の結果(2018年10月)

賃貸経営,太陽光発電,会社経営

2018年10月の発電結果が出ました(‘◇’)ゞ NTTスマイルエナジーの「エコめがね」レポート結果です。
3月から開始した発電、結果を以下の表に記します。
年月発電量(実績)発電量(予測)予想に対する実績備考
2018/101208.0kWh1354kWh89%原因調査中
2018/91169.4kWh1444kWh81%平年より天候悪し
2018/82288.6kWh1743kWh131%
2018/72206.8kWh1640kWh135%
2018/61807.8kWh1507kWh120%
2018/51952.8kWh1820kWh107%
2018/41847.3kWh1581kWh117%
2018/31268.7kWh1030.5kWh123%3/9開始(22日間)

参考まで以下に発電シミュレーション結果も掲載しておきます。

参考:発電予想シミュレーション

おぉっと(; ・`д・´)、9月に引き続き、10月も予想シミュレーション結果より少ない発電量になってしまいました。9月は極端に天気が悪かった為だと推測していましたが、実は何かトラブルが発生している可能性かもしれませんね。まずは原因を調査していきます。

気象データ

まずは、気象庁より日照時間のデータを入手します。

2018年の月別、風・日照量(北九州市八幡)


出典元:http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/monthly_a1.php?prec_no=82&block_no=0780&year=2018&month=10&day=&view=a3

平年値(年・月ごとの値)(風・日照)(北九州市八幡)


出典元:http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/nml_amd_ym.php?prec_no=82&block_no=0780&year=2018&month=10&day=&view=a3

なお当物件が存在する北九州市小倉北区は気象庁データが存在しないので、一番近い「北九州市八幡」のデータを参考にしています。上記データを見る限り、例年10月の日照量は「170.4h」であるのに対し、2018/10の日照量は、わずか「157.6h」しかありません。割合で言えば例年の92%、対して発電結果もシミュレーションに対し「89%」です。両方とも近い数字なので、一見すると天気が原因と思えてしまいます。ですが、よく見れば5月の割合も「93%」ですよね。そう考えると、天気が悪いだけではなく、他に原因がありそうです。

気象庁日照データと発電実績との対比

パワコン毎の出力グラフ

次にパワコン毎の出力を確認します。実はこのデータはパネル施工業者様にも確認して頂きました。結果、問題はありません。
その理由は、パワコンが3台同時に壊れる可能性は極めて低いからです。ちなみに他の月のデータを比較しても、大体同じ動きをしています。PCS03が若干低めですが、それも既知の現象で、毎月の事です。

また2018/10/13に九州電力の出力制限を受けています。それによる影響の可能性も検討しましたが、以下のグラフをご参照下さい。

10月13日の時間ごとの出力結果と予想制御量

グラフからわかる通り11時から13時にかけて、実際に売電できた量は「5.7」「0」「2.6」kWhです。また、もし制御されなかったと仮定した場合の予想発電量は「9.0」「8.8」「7.5」と算出しました。つまり「17kWh」(=9.0 + 8.8 + 7.5 – 5.7 – 2.6)程度しか制御されていない事になります。対して冒頭のシミュレーションと実電の差は「146kWh」(=1354-1208)もあります。私が求めた近似式が不正確だとしても、さすがに2時間だけで146kWhも制御されたとは考えにくいですよね。つまり、他に原因があるという事になります。

※九州電力の出力制御に関するより詳細な考察はコチラの記事をご参照下さい。

隣のマンションの影響

ここでふと、当マンションの南側に、もっと大きなマンションがある事を思い出しました。

大慌てでke!sanサイト様にて「太陽高度」を調べました。結果、以下の通りです。
https://keisan.casio.jp/exec/system/1185781259

なお上記の図はわかりやすいように、5月と10月の結果を60度の高さで揃え2つ並べたものです。さきの気象庁データを思い出してください。例年に比べ、5月も10月も日照時間は90%前半でした。ですが太陽の高度が全然異なります。もしかしたら、これが原因かも、と推測しました。

日影シミュレーションの実施

私は3Dや建築CADには疎いのですが、とりあえず見よう見まねで「SketchUp」というツールを用い「日影シミュレーション」を実施してみました。またGIFアニメーションは「LICECap」で作成しています。

結果は以下の通りです。

2018/3/31時点のシミュレーション結果

太陽光発電を開始したのは今年の3月からです。その月の月末の状況は以下の通りでした。

2018/6/21(夏至)のシミュレーション結果

2018/10/1時点のシミュレーション結果

2018/10/31時点のシミュレーション結果

2018/12/22(冬至)のシミュレーション結果

2019/3/1時点のシミュレーション結果

あっちゃ~((+_+))。なんて事でしょう。めちゃめちゃ影がかかっていますね。こちらは10階建てのマンション、となりは13階建てとはいえ、短辺がこっちに向いているだけだし、きっと影響は少ないと勝手に思い込んでいました。

尚、もともと屋上に設置する太陽光なので費用が嵩み収支フローは元々よくありません。実は20年でも回収できず赤字になるシミュレーションでした。

なんで赤字になるのに設置しようとしていたかと言うと弊社は電気自動車を推進している企業だからです。だから今回の件は事前にわかっていたとしても、太陽光パネルを乗せる事には変わりがありません。とはいえ、3月~8月までは発電状況が良かったのでギリギリとんとんになるかと期待してしまった自分の見通しの甘さには少し腹が立ちます。経営者としては失格ですよね。しっかりシミュレーションをしておくべきでした。

取り急ぎ、現地で確認する限り、以下の様な影がかかっていました。(‎2018‎年‎11‎月‎11‎日、‏‎14:11撮影)

こちらは屋上にて撮影しました。(2018年11月25日 16:40撮影)

隣のマンションが太陽光パネルに大きく影を落としていますね。おおむね先のシミュレーションの通りの状況です。おそらく今回の私の日影シミュレーションが正しければ、10月以降、来年の3月まで、予想より更に収支が悪くなるハズです。来月以降、実際の発電状況がどうなるか、暫く注視していきたいと思います。

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